基礎知識
戦闘関係
戦闘中における時間経過やターンについては、「行動ポイント」などの内部数値が計算に関わっている、ということは▶戦闘の基本で触れているが、実際のややこしい計算についてはここでは触れず、プレイする上で知っておくと便利なことを以下で説明する。
なお、「実際のややこしい計算」は、長くなるので別ページで説明している。▶ターンや行動順の詳細を参照していただきたい。
味方ターン、敵ターンについては、
が基本であるが、本作の戦闘に慣れない間は誤解しがちなのが2番目の項目。
例えば味方が3人、敵が1体の時は大抵、
となるので、ドラゴンクエストシリーズなどでおなじみのターン制バトル的に言えば、「味方全員が行動している間に、敵が3回も行動している」ように見える。
実際には、味方ターンと敵ターンがそれぞれ3回交互に訪れている状態になる。
将棋やチェスのように、味方側と敵側が駒を1つずつ交互に操作しているようなものだと考えれば良い。
この仕様により、味方ターンでは、基本的にキャラ一人しか技を出したりアイテムを使えないのである。
味方の誰かがタメ時間のある技を選択した場合は、「まだ技を出していない」状態なので、味方ターンは終わらずに次の味方キャラのコマンド入力ができる(つまり4人パーティ時なら、4キャラ全員が「タメ時間のある技を選択する」行動をしている最中は一切時間経過しない。4人目が技選択すると時間経過が始まる)。
また、味方一人が規定歩数内の移動後パスして、もう一人が技を出す、ということなら可能。
要するに味方ターンには「味方ターンの持ち時間」のようなものが存在しており、パスだと時間経過がわずかなので他の味方にコマンド入力を渡すことができるが、技やアイテムを使うと持ち時間を一気に消費して味方ターンが終わってしまう、というようなものだと考えれば良い。
敵ターンにおいても、「敵ターンでは敵一体しか行動できない」ということは同じなので(詳しくは敵ターンの行動を参照)、敵が大量に出てきた時などに観察するとわかるが、味方が敵の射程内にいても、その敵の順番まで回らなければ攻撃を仕掛けてこない。
以上から本作では、味方の数が少なく敵の数が多い場合でも、必ずしも不利とは言えない。
例えば味方が1人、敵が4体だとしたら、
というようにターンが回ることになり、敵4体が連続して味方1人を攻撃してきてボコボコにされる、ということはまずないからである。
とはいえ、味方キャラの行動後に必ず敵が行動してくることは敵味方の数に関係なく起こるため、本作の戦闘に慣れていないと「HPを回復しても直後に敵が攻撃してくるので、回復ばかりでジリ貧になってしまう」という状況に陥ることがある。本作の戦闘の難易度を上げている原因のひとつでもある。
よって、できるだけ敵に攻撃させずに立ち回ることや、敵が移動や向き変えしかできない配置でHPを回復することで次の敵ターンで攻撃されるのを防ぐことなどが重要になってくる。
味方が複数いる場合は、HPの高いオトリだけに攻撃を受けてもらい、極力回復せずひたすら攻撃し続けるという作戦もある。本作は戦闘終了後にHPなどが全回復するため、勝ちさえすれば戦闘中にどれだけHPが減ろうが問題ない。さほど攻撃が苛烈ではないザコ戦で有効な手段である。
また、以上の仕様から、例えばボス戦では、ボスからの攻撃回数を減らすため、主力となるキャラにのみ攻撃させ、他キャラはパスか回復に徹した方が効率良く戦えることがある。
本攻略では、▶原始編の隠しボス・キングマンモーや、中世編の魔王、最終編ラストバトルで、この方法での倒し方を掲載している。
敵味方の行動順の難しい計算はさておき、ここでは「味方にターンが回った時、敵が行動するまでにどれだけ行動できるか」を簡単に説明する。
非常に大雑把に言えば、上に記した「味方ターンの持ち時間」のようなものは「16」である。
16を越える行動をしたら敵にターンが回る、と考えておいてだいたい構わない。
(この「味方ターンの持ち時間」の説明は、ゲーム内の実際の計算とはちょっと違うのだが、ここでは簡略化して解説している。きちんとした説明は、▶ターンや行動順の詳細を参照)
行動により、消費される時間は異なり、
である。
これが取扱説明書にある、
「キャラクターが約4歩(4ブロック)移動すると、1ターン経過します。※ L/Rでキャラクターの向きを変えたときは、約8回で1ターン経過します。」
の意味である。
例えば、2マス移動してから技を出す場合は、消費した時間が4+4+16となり、技を出した時点で16を越えるので、敵ターンに回る。
だが、「約4歩」などとある通り、実際には敵味方の「速」の値などで細かい数字が変わってくる。
「速」が高いほど、何かしらの行動で消費する時間が短縮されるようになる。
味方側については、「速」が高いと、1マス移動で消費する時間が「4」以下になるため、1ターンで移動可能なマス目の数が増えていくことになる。
「行動ポイント」についてやや突っ込んだ話になるが、この持ち時間「16」で味方キャラが移動できるマス目の数は以下のように計算できる。
以下の値は戦闘開始直後なら正確な値になるが、それ以降は敵のステータスなども絡み減少することがほとんどなので、あくまでも目安。
255 ÷ {64 − (速の現在値 ÷ 4)}
※「(速の現在値 ÷ 4)」は、小数点以下切り捨て
よって、速の値による移動距離の目安は以下のとおり。
速5は、仲間キャラの速の初期値が最低であるサモの速の値。
速が49までは、取扱説明書にある「マス目の移動は約4歩可能」という記述通りということになる。
クリアレベル帯のレベル16になると、「速」が高めのキャラは素で90を越える。装備補正があれば6歩以上の移動も可能になってくる。
なお、向き変えは上の歩数の2倍できると考えて良い。
おまけ:
255 ÷ {64 − (速の現在値 ÷ 4)}を計算するフォームは以下。
0~255の整数のみ入力できます
▶技 > 技のタメ時間でも説明しているが、ここでも技のタメ時間とターンについて、プレイする上でわかれば良い程度のことについて解説をする。
技にはそれぞれ、発動するまでの時間が設定されている。タメ時間なしで発動する場合はタメ時間0である。
タメ時間が0より大きい値に設定されている技は、技を選択してから一定ターン経過しないと技が出ない。
実際のタメ時間は、世界の合言葉は森部 様で確認可能であり、当ウェブサイトの▶データ集にも掲載している。
タメ時間が16の倍数で表記されているが、大雑把にいえばタメ時間16は1ターン分に相当する。
上項目の「味方ターンの持ち時間」がそのまま当てはまる。
つまり、
と、考えて問題ない。
上では、「味方キャラの速の値が高いほど、1ターンで移動できるマス目が増える」と説明した。
だが、タメ時間の消費については、
これがどの味方キャラでもそのまま適用される。
例として、タメ時間が32、つまり2ターンと設定されているサンダウンの「ハリケンショット」を使用した時のことを考えてみる。
他に味方キャラがいる場合は「ハリケンショット」のタメ時間中に他の仲間に順番が回ることになるが、敵の「速」及び、仲間キャラの「速」によって1ターン内にできることが変わってくる。
ここでは、速140のおぼろ丸と速30のアキラが居て、かつ、比較的「速」の低めな敵が1体だけ居る場合について述べる。
ここで隊形でおぼろ丸とアキラの隊形を入れ替えてみると、
例3:例2では、おぼろ丸の「速」が高いので、敵の行動前にYボタン8回、つまりタメ時間32を消費できてしまうのだが、「速」が低いアキラでは、例3のようにYボタンを4回押した時点で味方ターンが終わり、敵ターンへ移行してしまうのである。
タメ時間のある技を安全に使いたい場合、速の高いキャラがいると、Yボタン足踏みを利用することで敵にターンを渡すことなくタメ時間の消費をしやすいということになる。
実際の戦闘において、ここまで細かいことを考えなくても構わないのであるが、必ずタメ時間が設定されているアキラの超能力技を活用してみたいとか、とにかく強力な「ハリケンショット」をできるだけ速く出したいなどという場合は、隊形を含めて色々と考えてみるのも面白いかもしれない。
なお、敵が技を出した時はタメ時間が16減るのだが、それ以外の行動、つまり移動や向き変えではタメ時間は減らない。
では、「味方が一人だけでタメ時間のある技を開始し、その間、敵が技を出せる位置にいない時はどういう風にタメ時間が減るのか?」だが、この場合は、1フレーム(1/60秒)につきタメ時間が1ずつ減るようになっている。
よって、タメ時間16の技なら、16フレーム(16/60秒)後にタメ時間が終了し技が出る。
ちなみにこの間に敵が行動可能になる場合もあり(行動ポイントの関係)、タメ時間の最中に敵が移動したり、攻撃される場合もある。
敵の行動は▶戦闘の基本で述べた通り、「行動ポイント」に基づいている。
「行動ポイント」は敵味方共通の内部数値で、だいたいの場合、味方が行動すると増えて、敵が行動すると減る。
上で記した「味方ターンの持ち時間は16を越えると敵ターンへ移行」というのは、「行動ポイントが255を越える」ことを意味しており、行動ポイントが255を越えると「敵が個別に」所持している「順序ポイント」という数値が一番大きい敵一体が行動し、行動ポイントが減少して、味方にターンが再び回ってくる……という繰り返しが戦闘中で起きている。
これら内部数値は、ゲーム画面には表示されないが、仕組みがわかっていれば、敵が何をしてくるかはだいたい推測が可能である。
実際の計算方法は▶ターンや行動順の詳細に記しているが、ここでは計算うんぬんは横においておくとして、特徴を述べると、
だいたい、以上のようなことが起きる。
敵が一体だけ残った時、接近しようと味方が動くと、敵も同時に動きだすことがよくあるが、これは上の4-c.が起きている。
現代編で、高原のHPを「気合いため」で回復させようとフィールド隅へ避難しようとしても、敵も高原をひたすら追いかけてきてろくに回復ができない、という状況も4-c.に該当する。
敵ターンが回ってきた際、敵が実際にどうやって行動を決めているのかについては、ZsnsK's F**kin' Site 様の「基礎知識」→「敵の行動ルーチン」の項目を参照していただきたい。
敵ターンの行動の話ついでに、敵の移動方法について記述しておく。
敵によって移動のパターンが異なることは、プレイしているとなんとなくわかってくる。
やたら近寄る敵が居る一方で、遠ざかろうとする敵、まったくでたらめな移動をしているように見える敵など様々であるが、敵によって移動パターンは決まっている。
中にはSF編ラストボスのように、一切移動しないよう設定されている敵もいる。
どの敵がどう動くのかについては、世界の合言葉は森部 様の、敵データ内の「移動」の項目 及び、敵の移動データ に詳しく記載されている。
味方キャラの場合、どのような向きであっても、上下左右好きな方向へ移動ができる。
敵の場合は、向いている方向にしか移動できないので、例えば右下向きなら右か下へ1マス移動することしかできない。
右下向きの敵が左に1マス移動する場合は、まず「左下を向く」ことに1ターンかかり、次ターンで「左に1マス移動する」ことになる。
この「敵が二度手間をかけて移動する」仕組みがあるため、本作では「敵に向き変え技を仕掛け続けて、敵に向き変え以外の行動をさせずに嵌める」ことが可能となっている。