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戦闘の基本

本作独自であり特徴でもある戦闘システムについては、取扱説明書に大まかな説明があるが、取扱説明書やゲーム中でも詳しい説明がない仕様が数多い。
そのあたりの隠し仕様のようなものは、わからないままでもゲームクリアできるのだが、基本及び最低限覚えておくと楽になることについて、以下で説明する。
特徴的な事柄については別項で更に詳しく説明している。
また、詳細な計算式などもある程度は紹介しているが、もちろん、普通にゲームをプレイする分には細かい計算をする必要は特にない。
あくまでも仕組みを紹介するための説明で、知っておくと便利なことや、戦闘を有利に進めるための方法をメインに記している。
計算式は、プログラミング関係の表記に従い、掛け算記号「×」は「*」で、割り算記号「÷」は「/」で、べき乗は「^」(2の3乗「23」なら「2^3」)で記している。

ひとまず、本作の取扱説明書に目を通していただきたい。
バーチャルコンソール版の取扱説明書は、任天堂公式サイトでも読むことができる。SFC版ゲームソフトを中古で買ったので取扱説明書がなかった、という場合も、バーチャルコンソール関係の記述以外は共通なので、参照していただきたい。
※Wii U及びニンテンドー3DSのバーチャルコンソールソフトの販売は終了しているため、以下のファイルがいつまで任天堂公式サイトに掲載されるかわからない。念のためダウンロードして保存することをおすすめする。

読めばわかるが、取扱説明書内の記述には一部ミスがある。
戦闘中にはYボタンは使わないとあるが、実際には下で記す通りに役割が割り振られているし、隊形の説明に「上→左→下→右にいるキャラクターの順に行動します。」とあるが実際には「上→左→右→下」が正しい。また、原始編の説明では原始編ラストボスの名称が実際のゲームとは異なる(開発中の名称をそのまま掲載したのだろうか)。
とはいえ、基本的なことは取扱説明書に書いてある通りであり、取扱説明書に書いてあることを元として、以下で戦闘の基本をざっくりと説明する。

本作の戦闘は、「チェッカーバトル」と呼ばれるシステムが採用されている。
7×7のマス目で区切られたボード上に敵・味方キャラクターが配置され、一定の規則の行動順に行動できるようになっている。
味方キャラクターは一部を除き1×1マスサイズであることに対し、敵キャラクターの大半は複数マスにまたがっている。1×1マスの敵はごく少なく、1×2マスから、最大だと4×4マスのボス敵も居る。
戦闘が開始されると、マス目に味方キャラと敵キャラが配置されて開始になるが、戦闘開始時に何のコマンド表示も出ず、敵の名前が表示された後に味方の名前とHPだけが表示され、コマンド一覧やメニュー画面等が出てこないので、初見ではまずここで面食らうかもしれない。
本作の戦闘は必ず味方ターンから開始になるのだが、味方ターンの初期状態では、十字ボタンで味方キャラの移動、Aボタンを押すとコマンド一覧が表示されるようになっている。
味方キャラクターが可能な行動は、

  • 十字ボタンで1マスずつボード上を移動する(自ターンで何マス移動できるか、移動距離はキャラクターの速の値などで決まる)
  • L・Rボタンでその場で向き変えをする(Lボタンは反時計回りに90度回転、Rボタンは時計回りに90度回転)
  • 足踏み(Yボタン)で待機し時間経過させる
  • Aボタンでコマンド一覧を出して、
    • 「戦う」コマンドで技を出す
      ※コマンド一覧を出していない状態でXボタンを押すと、ひとつ前に使った技を出せる(ショートカット機能)
    • 「パス」コマンドで、仲間に行動順を送る
    • 「アイテムを使う」コマンドでアイテムを使用する
    • 「逃げる」コマンドで戦闘から離脱(選択できない戦闘もある)

戦闘システムは、いわゆるシミュレーションRPGに似た部分が多い。
攻撃の時には「戦う」コマンドにて表示される技一覧から技を選ぶ形式で、一般的なRPGの「戦う」「魔法」が技一覧に登録されているようなものだと考えて良い。
ちなみにRPGでよくある「防御」コマンドは存在しない。
また、Yボタンで時間経過させることが可能であることは、取扱説明書に書かれていない。
動かずにターンを経過させる、ローグライク系ゲームにおける「足踏み」のようなものなので、本攻略においても「足踏み」という名称で説明をするが、公式なものではない。
リメイク版では「ステイ」というコマンド名で実装されている。

戦闘画面を見ての通りに、敵に関する情報は基本的に一切表示されない。敵の名前が表示されるのは戦闘開始時のみ、後は敵が使う技の名前が表示されたり、状態異常・ステータス増減状態が発生した時にアイコンが表示されるという程度。
敵の現在のHP及び最大HPを確認する方法は、キューブの技「インフォリサーチ」と、攻撃アイテム「天使の小びん」使用時の技「天使のリサーチ」のみである。また、これらの方法で確認できるのはHPが999以下の場合のみ(1000を越えていると「???」と表示される)。
後で述べるが、敵の行動順や攻撃のタイミング、技の属性、行動異常、回避属性など、本作の戦闘には隠し要素・仕様が多く、ほとんどは取扱説明書や攻略本ですら明かされていない。

基本的にはターン制バトルだが、そのターンで攻撃できるのは味方キャラ1人(あるいは敵1体)が基本。
また、味方と敵のターンが変わるタイミングは、いわゆる「行動ポイント」という仕様が関わっている。
「行動ポイント」の詳細は、作中で説明がないためわかりにくいが、敵パーティと味方パーティが行動した時にだけ経過する「持ち時間」のようなもの(実際にはちょっと違う)だと思えば良い。
取扱説明書の通りに、

  • 味方キャラひとりが技を出すと1ターン終了で、敵にターンが回る
  • 通常、マス目の移動では約4歩、L・Rボタンによる方向転換では約8回で1ターン終了
    (「1歩」はマス目1個分、つまり十字ボタン1回分での移動の意味、この先も同様)

がわかっていれば、ゲームプレイ自体にはさほど支障はない。
付け加えるなら、

  • 「パス」コマンドで仲間に順番を回す
  • Yボタンで足踏みをする

これらの行動もそれぞれ、マス目の移動1歩分の「時間」が経過する。
ここでの「時間」は、リアルタイムで経過している時間のことではなく、何らかの行動により消費した「持ち時間」のこと。
また、ステータスの「速」の値が高いキャラは、1ターン内に可能な移動距離・方向転換の回数が増える仕組みになっている。

行動ポイントについては長くややこしくなるので、世界の合言葉は森部 new window様、ZsnsK's F**kin' Site new window様の解説を参照のこと。
ゲームプレイの上でわかればいい程度の簡単な説明は、▶ターンに掲載してある。
また、やや踏み込んだ説明は▶ターンや行動順の詳細を参照。

ターン制バトルのため、味方キャラのターン時は、敵味方どちらも行動することはなく、次の手をじっくり考えることができる。
戦闘中はスタートボタンを押すとポーズをかけることができるが、戦闘はリアルタイムで進まないため、一時停止する意味は特にない。
技を出している最中にもポーズができるので、敵が技を仕掛けてきた時に射程や範囲をメモしたい場合には役立つ。
技のモーションをじっくり観察したいという時にも便利かもしれない。

戦闘中、敵味方含め全てのキャラクターには「向き」が設定されており、見た目で判断できる。
敵の背面や側面から攻撃するとダメージ量が上がったり、逆に敵が味方を背面や側面から攻撃してくるとダメージが増える。
よって、「味方にとって有利な位置へ移動して攻撃をする」ことが重要になるのだが、遠方へ移動している間に敵のターンに回ってしまうこともあるので、敵から攻撃を食らってでも有利な位置に移動するか、敵から攻撃を食らう前に不利な位置からでも攻撃をするか、という駆け引きを楽しめる。
味方が複数いる場合は「味方Aをわざと敵の技をくらいやすい位置に配置し、味方Bが敵の背面へ回り込んで叩く」といったテクニックも使える。
向きについては、▶向きで詳しく説明をしている。
向きの知識は戦闘の基本に入るので覚えておくと良い。

「戦う」コマンドで使用する「技」は敵味方多岐にわたり、更に属性や範囲、威力や状態異常、タメ時間など様々な要素が設定されている。
ゲーム中での説明が簡易すぎるので、初見では何がどんな技で、どの敵に効果があるのか、などがわかりにくい。
本作の戦闘はザコ敵からは(ほぼ)必ず逃げられる、逃げるとHPやステータスが完全回復する、という仕様があるので、逃げて色々な技を試しながら戦え、ということになるのだろう。
技について詳しくは▶で説明している。

味方キャラはHPが0になると戦闘不能になる(その場に倒れ、頭に輪っかがつく)が、この状態ならHPを回復させるアイテムや技で回復させることができる。
ただし戦闘不能状態で更にダメージを受けると戦闘から離脱し、その戦闘には復帰できなくなる。
味方全員が戦闘不能・離脱・石化のいずれかになった場合はゲームオーバーとなりタイトル画面に戻るのだが、この際、特殊な演出(いわゆるバッドエンディング)が見られることもある。この内容は、それぞれの編やストーリー進行のタイミングによって異なっている。

戦闘ですべての敵を倒すか逃げるかすると、味方のHP、状態異常などがすべて回復する。
ザコ戦なら一度逃げて状況を立て直すという戦法も使える。
この仕様があるくらいであるから、戦闘の難易度はやや高いと思って良い。バトルシステムに慣れるまでは戦闘を難しく感じるプレイヤーもいるだろう。
チュートリアル代わりになるであろう、各シナリオの最初の戦闘ですら、立ち回りに注意しないと2~3発攻撃を食らっただけでゲームオーバーになることがある。
本作の戦闘の「難しい」点はここにあり、ザコ戦ですらゴリゴリHPを削られるのに、回復手段が少なめなので、「敵にできるだけ攻撃させずに立ち回る」「ピンチの時、逃げられるのなら逃げて立て直す(本作は「逃げる」コマンドが選択可能なら必ず逃げられ、HPや状態異常等が全回復する)」ことが重要である。
また、スーパーファミコン時代のスクウェアのRPGらしく、いわゆる初見殺しなボス戦も存在している。
つまり、ザコ戦にしてもボス戦にしても、ある程度は「死んで覚える」ことを前提とした難易度になっているが、コツさえ掴めば突破できるようになる程度であり、極端に難しいゲームではない。

(余談になるが、偉そうなことを書いている筆者は、初プレイの時、幕末編と現代編でボコボコにされ、投げ出しかけたところで、近未来編をプレイしてようやくクリアでき、戦闘についてなんとなく掴んだという経緯がある。筆者と同じように、本作の戦闘システムがよくわからないという方が当攻略サイトを御覧になり、少しでもお役に立てれば幸いである)

装備画面において、経験値(EXP)は○○/100といった形で表示されており、100ごとにレベルが1上がることを示している。各レベルで必要経験値が変化することはない。
本作の戦闘でもらえる経験値計算は特殊で、敵パーティごとに設定されたレベルと、味方とのレベルの差でもらえる経験値が決定される。また、戦闘中に行動したかどうかでもらえる経験値が変化し、戦闘終了時に戦闘から離脱したキャラクターは経験値がもらえない。
経験値、▶レベルとステータス上昇にて詳細を記載してある。

味方キャラクターのレベルは、一部を除いて99まで上げることができるが、どのキャラクターもレベル16で最後の技を覚え、同レベル程度あれば最終編の隠しボスやラストボス撃破が十分に可能(やり方次第でもっと低レベルでもクリア可能)。

本作には技によって様々な異常が発生するが、本ウェブサイトでは以下のように分類している。詳細はそれぞれのリンク先で。

  • 状態異常
    石化、酔い、眠り、マヒ、毒、腕かため、足かため、首かためのこと。
    首かためは隠し仕様であり、ゲーム内で表示されることはない。
    首かため以外は取扱説明書でも説明があり、ゲーム中でも異常が起きた時に表示されるのでわかりやすい。
    取扱説明書には「石、酔、眠、麻、毒、腕、足」という一文字での省略表記が掲載されているのみだが、ゲーム中では状態異常を防ぐ装備品にて「石化、酔い、眠り、マヒ、毒、腕かため、足かため」と表記されるため、こちらを正式名称として当攻略にて掲載する。
  • ステータス増減
    レベル、力、体、速、知の5つのステータスに一時的に増減が起こる異常。発生時にパネルが飛び出る。
  • 行動異常
    敵専用の異常で取扱説明書などでは一切触れておらず、発生したかどうかも見た目ではわからない。
    技が制限される、移動パターンの変化、レベル増減などが組み合わさったもの。

当攻略では戦闘の際に「臨機応変に対応」としょっちゅう書いているが、敵の初期配置、ダメージ量、移動など、全てある程度のランダム要素が絡むため、どうしてもそうせざるをえないことをご理解いただきたい。
また、ある程度戦闘についてわかったら、▶戦闘テクニックも参考にしていただきたい。

なお、戦闘関係の仕様はリメイク版でかなり変更があったため、リメイク版の戦闘システムについては、リメイク版攻略の戦闘関係の知識 > 戦闘の基本を参照。


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