基礎知識
戦闘関係
本作独自であり特徴でもある戦闘システムは、SFC版では隠し扱いだった要素がプレイヤーにもわかる形になり、一部要素は大幅に刷新、また戦闘中のチュートリアル及びヘルプや、ロード画面のTIPSなどで説明も入るようになったため、当攻略でことさら説明をする必要はないかもしれないが、適度に紹介させていただく。
特徴的な事柄については別項で更に詳しく説明している。
また、リメイク版においては公式から攻略本等が発売されておらず、公式に発表されているデータが存在しないため、以降の解説には、一部に先達の方々が発見してきたSFC版攻略での知識及び、筆者の推測が含まれることをご了承いただきたい。
SFC版の計算式を参照している場合もあるが、計算式は、プログラミング関係の表記に従い、掛け算記号「×」は「*」で、割り算記号「÷」は「/」で、べき乗は「^」(2の3乗「23」なら「2^3」)で記している。
本作の戦闘の難易度は、SFC版に比べるとかなり親切になったとはいえ、一般的なコマンド式RPGの平均よりはやや高め。バトルシステムに慣れるまでは戦闘を難しく感じるプレイヤーもいるだろう。
各シナリオの最初の戦闘ですら、立ち回りに注意しないと2~3発攻撃を食らっただけでゲームオーバーになることがある。本作の戦闘の「難しい」点はここにあり、ザコ戦ですらゴリゴリHPを削られるのに、回復手段が少なめなので(回復スキルを使えるキャラが少なく、かつ、消費回復アイテムが貴重品であることが多い)、
「敵にできるだけ攻撃させずに立ち回る」
「ピンチの時、逃げられるのなら逃げて立て直す(本作は「逃げる」コマンドが選択可能なら必ず逃げられ、HPや状態異常等が全回復する)」
ことが重要である。
幕末編序盤や原始編など「ボス戦よりザコ戦の方がきつい」シナリオもある。本作を初プレイという場合は、最初の戦闘であってもチュートリアルに目を通し、慎重に行動していただきたい。時には「ゲームオーバーになって覚える」と割り切ることも必要かもしれない。
なお、SFC版は「敵の行動パターンや仕様を知らないと苦戦し、行動パターンを理解すれば割とすんなり倒せる、いわゆる初見殺しなボス」も良く見られたのだが(同時期のSFC版のファイナルファンタジーシリーズと似た傾向)、リメイク版ではゴリ押しでもどうにかなるボスが増えた。それでもシステムをある程度理解しなければ全滅必至なボス戦も相変わらず存在する。
(余談になるが、筆者はSFC版初プレイの時、幕末編と現代編でボコボコにされ、投げ出しかけたところで、近未来編をプレイしてようやくクリアでき、戦闘についてなんとなく掴んだという経緯がある。SFC版に比べればずいぶんと親切になったリメイク版ではあるが、筆者と同じように、本作の戦闘システムがよくわからないという方が当攻略サイトを御覧になり、少しでもお役に立てれば幸いである)
本作の戦闘は、「チェッカーバトル」と呼ばれるシステムが採用されている。
7×7のマス目で区切られたボード上に敵・味方キャラクターが配置され、それぞれの行動ゲージが満タンまで貯まった順に行動できる。
味方キャラクターは一部を除き1×1マスサイズであることに対し、敵キャラクターの大半は複数マスにまたがっている。1×1マスの敵は少なく、1×2マスから、最大だと4×4マスのボス敵も居る。また、敵味方キャラのサイズはSFC版から変更されていない。
味方キャラクターが可能な行動は以下の通り。
マス目の移動や位置の取り方は、いわゆるシミュレーションRPGの戦闘システムに近い。
マス目を移動する時は、方向キー・L/左スティックどちらでも操作可能だが、マス目の斜め移動は不可能なので、スティック操作の斜め入力が暴発しないよう、戦闘中は基本的に方向キーでの操作をおすすめする。
リメイク版ではHD-2D化により戦闘画面が斜めからの見下ろしになっているので、キャラや敵の位置がややつかみにくいが、基本的には影の位置に居る(影が見えにくいこともあるが)。
スキルを出す時にもマス目がわかりやすく表示される。
複数マスにまたがっている敵の場合、立体感があるように見えるため、敵の足元にしか攻撃できないように見えなくもないが、実際には複数マス全てに当たり判定がある。つまり敵の影が一部でも含まれているマスには攻撃ができる。
下スクリーンショットの敵は3×3マスサイズで、右上マスには手しかないし、右の中央マスにはほぼ影しかないのだが、これらのマスも当たり判定があり攻撃可能。
攻撃の時には「たたかう」コマンドにて表示されるスキル一覧からスキルを選ぶ形式で、一般的なRPGの「戦う」「魔法」がスキル一覧に全て登録されているようなものだと考えて良い。
いわゆるMPの概念は存在せず、戦闘中は各スキルを回数制限なく使える。
RPGでよくある「防御」コマンドは存在しない。
待機代わりに使うコマンドとしては、次のキャラに順番を回す「パス」、敵味方全ての行動ゲージを上昇させる(つまりその場で動かず待機することにより時間を経過させる)「ステイ」がある。
「パス」は他の味方に順番を回すコマンドで、「ステイ」は味方が待機することにより、あえて敵に行動させたり、待機時間(チャージ)が必要なスキルの発動を待つためのコマンドとして使うと考えておいてだいたい差し支えない。
リメイク版では敵のHP、弱点・耐性属性、現在のステータス異常などの状態を確認可能になった。
ただし敵の状態は、味方にターンが回ってきた時、何かしらのスキルを選んだ状態で敵にカーソルを合わせないと確認ができない。
この時、選んだスキルの範囲内だけではなく、範囲外にも方向キーでカーソルを移動できるので、スキル範囲外の敵の状態も確認できる。
よって、ただ敵の状態を確認したいだけなら、適当なスキルを選んでからカーソルを敵に移動すれば良い。
敵味方の行動順は、リメイク版にて行動ゲージが可視化されたことにより、プレイヤーにもわかりやすくなっている。
敵味方全ての行動ゲージは、敵か味方が何らかの行動(攻撃、アイテム使用、パス)をすると、行動したキャラクターはゲージが減少、それ以外は増加し、次に行動可能な敵味方にターンが回る。
また、操作可能なキャラの移動・向き変えの最中は、そのキャラ以外の行動ゲージが少しずつ増加し、移動・向き変え中に敵の行動ゲージが満タンになると、敵に行動を割り込まれることになる。
味方のコマンドが出ている時と、敵味方が攻撃をしている最中は時間経過せず、次の敵味方の行動ターンへは一瞬で進む。よってプレイヤーは、味方のコマンドが出ている間、じっくりと策を練りながら戦っていくことができる。
ファイナルファンタジーシリーズに詳しい方なら、「キャラのコマンド待機時には必ず時間が止まる、ウェイト設定のATB(アクティブタイムバトル)」とか「ファイナルファンタジーⅩのCTB(カウントタイムバトル)」のような感じだと思っていただければだいたい合っている。
敵のステータス及び行動ゲージを見ながら戦略を練りつつ、効率良く立ち回ることが可能になったのが、戦闘におけるSFC版からリメイク版での最大の変更点であり特徴と言っても過言ではない。
詳しくは▶行動ゲージで説明している。
戦闘中、敵味方含め全てのキャラクターには「向き」が設定されており、見た目で判断できる。
基本的には、敵の背面や側面から攻撃するとダメージ量や命中率が上がり、敵の回避率が下がる。逆に敵が味方を背面や側面から攻撃してくると受けるダメージが増え、味方の回避率が下がり敵の命中率が上がる。
よって、「味方にとって有利な位置へ移動して攻撃をする」ことが重要になるのだが、遠方へ移動している間に敵が行動してしまうこともあるため、敵から攻撃を食らってでも有利な位置に移動するか、敵から攻撃を食らう前に不利な位置からでも攻撃をするか、という駆け引きを楽しめる。
行動ゲージが存在するため、敵の行動前に移動可能なマス目の位置の見当がつきやすくなったのもリメイク版ならでは。
また、味方が複数いる場合は「防御の高い味方Aをオトリとして敵のスキルをくらいやすい位置に配置し、攻撃力の高い味方Bが敵の背面へ回り込んで叩く」といったテクニックも使える。
敵味方ともに、攻撃した相手の向きを変更するスキルも存在している。
向きについては、▶向きで詳しく説明をしてある。
向きの知識は戦闘の基本に入るので覚えておくと良い。
「たたかう」コマンドで使用する「スキル」は敵味方多岐にわたり、更に属性や範囲、威力や状態異常、発動までの待機時間など様々な要素が設定されている。
また、リメイク版では敵に属性による弱点と耐性が設定されたため、弱点を突いたり、耐性となるスキルの使用を避けたりすることもできる。
スキルについて詳しくは▶スキルで説明している。
味方キャラはHPが0になると戦闘不能になる(その場に倒れ、頭に輪っかがつく)が、この状態ならHPを回復させるアイテムやスキルで回復させることができる。
ただし戦闘不能状態で更にダメージを受けると戦闘から離脱し、その戦闘には復帰できなくなる。
味方全員が戦闘不能・離脱・石化のいずれかになった場合はゲームオーバーとなり、セーブデータのロード画面を呼び出すか、タイトル画面に戻るか選択するのだが、この際、特殊な演出(バッドエンド専用の演出)が見られることもある。この内容は、それぞれの編やストーリー進行のタイミングによって異なっている。
また、リメイク版ではオートセーブもされるため、ゲームオーバーしてもオートセーブを読み込むことにより、戦闘前から再開することが可能。ただしオートセーブのタイミング次第ではそれなりに戻されることがある(ボス戦など特殊な戦闘の場合は寸前に戻れることが多いが、ザコ戦だとマップ切り替えのタイミングなどに戻ることになる)。
なお、味方キャラの誰かが戦闘離脱状態でボス等を倒したからといって、その後のストーリーに変化があったりはしないし、パーティから永久離脱することもない。
戦闘ですべての敵を倒すか、逃げるかすると、味方のHP、戦闘不能・戦闘離脱を含めた状態異常などがすべて回復する。
本作では、「逃げる」コマンド(アキラがパーティに居る時は「テレポート」)を選ぶことができる戦闘では必ず「逃げる」ことができるため、一度逃げて状況を立て直すという戦法も使える。本作は回復手段に限りがあるので、「逃げる」ことでHPを回復させ、消費回復アイテムを節約することもできる。
なお、ボス戦や一部のイベント戦闘などでは「逃げる」コマンド自体を選択できないようになっている。
本作ではスキルによってキャラクターや敵に様々な異常が発生する。詳細はそれぞれのリンク先で。
当攻略では戦闘の際に「臨機応変に対応」としょっちゅう書いているが、敵の初期配置、ダメージ量、敵の移動パターンなど、全てある程度のランダム要素が絡むため、どうしてもそうせざるをえないことをご理解いただきたい。
ダメージ量とステータスの関係などは、▶戦闘システムの調査で、少し突っ込んだ調査を行っている。
また、プレイしてある程度戦闘についてわかったら、ゲーム内の設定から「チュートリアル」「TIPS」のシステムを読み直してみたり、本攻略の▶戦闘テクニックも参考にしていただきたい。