基礎知識
戦闘関係
リメイク版では敵味方の行動順が「行動ゲージ」という形で可視化されるようになった。
複数の敵が居る時に次に攻撃してくる敵はどれなのか、敵が攻撃してくるまでに味方がどれくらい移動できるか、といったことが把握できるため、常に行動ゲージの状態を見ながら行動したい。
(ただし、「敵の行動ゲージ」にて記しているが、敵の行動ゲージの増え方は味方の行動で変化することがあり、敵味方の行動順の入れ替わりが発生することもある)
上スクリーンショットの通り、HPゲージ、行動ゲージが常に表示された状態で戦闘は進む。
行動ゲージがない敵は障害物で、自発的に行動しない。ただし障害物の中には、特定の属性の攻撃に対し反撃だけはしてくるものもあるので注意。
どの戦闘であっても、戦闘開始時は味方(陣形で1番目に配置したキャラ)から行動できるようになっており、行動ゲージを見るとわかるとおり、敵が行動するまで余裕がある状態になっている。
敵に先制攻撃を食らうことはない。
よって待機時間があるスキルも、待機時間が短めであれば、戦闘開始直後であればすぐに出せる。パーティメンバーが複数の場合、待機時間があったとしても広範囲攻撃が可能なスキル(アキラの「ヘブンイメージ」、レイの「画竜天聖の陣」、高原の「大激怒岩盤割り」、ポゴの「ウォ~ウォ~」、ウラヌスの「ゴッドボイス」など)が使えるキャラを陣形で1番目に配置しておくと、ザコ戦で敵を片付けやすくなる。
例外はあるかもしれないが、パーティメンバーの行動ゲージ量は、
(パーティ人数 − 陣形順 + 1 ) / パーティ人数
だけ溜まった状態で開始になるようである。
例えば4人パーティなら、
という状態で戦闘開始と見て良い。
敵は、味方キャラの中で一番行動ゲージが低いキャラよりも、ゲージが低い状態で開始になるが、どの程度溜まった状態で開始かは敵の数などで変動するようであり、また、ある程度はランダム要素(ブレ)も存在する。
同じ敵パーティと何度か戦闘を行ってみても、開始時の敵の行動ゲージ量が多少ズレていることは、例えばボス敵のドロップアイテム狙いで何度もセーブ&ロードを繰り返している時に見られる。よって、敵の初期状態の行動ゲージ量の変動と、味方のレベルやステータス等は関係がなく、ランダムでズレるのだろうと推測できる。
敵味方いずれかが何かしらの行動をすると、行動をしたキャラの行動ゲージは減少し(味方キャラの場合はスキルを出すかパスするまで減少しない)、他のキャラの行動ゲージは上昇する。
麻痺や眠り状態など、状態異常で動けなくなった敵味方キャラの行動ゲージは0になり、状態異常が回復するまで0のまま。
また、反撃に行動ゲージは関わらず、敵も味方も増減することはない。
味方キャラの場合、自分にターンが回ってきた際、スキルを出すか、アイテムを使うか、他キャラにパスするまでは移動や向き変えが可能。よって、自ターン内に移動→スキルを出す、といった複数の行動ができる。
だが移動や向き変えをしている最中に、敵キャラのいずれかの行動ゲージが最大になると、その敵キャラのターンになり、何かしらの行動をする。
敵の場合は、自身にターンが回ってきた際、1マス移動か、向き変えをするか、スキルを出すかのいずれかしかできない。また、「何もしない」という行動(敵側における「パス」に当たる、と思われるが詳細は不明)を取ることもあり、この時は行動ゲージだけ減少する。減少量は移動時と同程度のようで、半分くらいしか減らない。
元々移動ができない、又は周囲を他の敵や障害物に囲まれていて移動ができず、かつその位置から攻撃もできない、などという状況の敵は「何もしない」という行動を取る。これらに当てはまらなくても何もしてこないパターンもたまにあるが、どのような基準で「何もしない」が選ばれるのかはよくわからない。
筆者も色々と試してみたが、行動ゲージの増え方には謎の部分も多い。
単純に「誰かが何か行動をしたら、その分、他の敵味方のゲージが同じ分だけ増える」という訳ではないようだし、その増え方は素早さといったキャラのステータスよりも、敵パーティ編成や、「敵と味方は合計で何体か」、「味方キャラが複数居る場合、他の味方の行動ゲージの量はどれくらいか」などで左右されているようであるし、敵に至っては「攻撃を食らった時に、急激にゲージが増えて割り込み攻撃をしてくる(反撃とは別の行動)」などという事態も発生する。
とはいえ味方キャラを移動させる時にどの程度マス目を移動できるか、次に行動するのはどのキャラかといった目安としては充分な役割を果たすため、行動ゲージを見て次の手を考えていくのは重要である。
その他詳細について、以下で解説する。
通常の順番待ちでの待機状態だとゲージ色は黄色だが、待機時間のあるスキル(チャージスキル)の待機中は敵味方問わず赤色になる。
チュートリアルによると、この状態でのゲージはチャージゲージという名称になる。
下スクリーンショットを参照。
敵がチャージゲージ状態になった時、単純に色が変化するだけで、専用のメッセージが出たり敵のボイスが発生したりする訳ではないため、慣れないうちは「いつの間にかゲージが赤くなっていた」「そもそも赤くなっていたことに気づかなかった」ということもあるだろう。
また、SFC版では、敵の技に待機時間が設定されていることはほとんどなかったのだが、リメイク版ではボスクラスの敵や、強めのザコ敵のスキルの一部が待機時間のあるチャージスキルに変更されていることがあるので、SFC版に慣れていると余計にチャージゲージに気づきにくいかもしれない。
チャージゲージの間は、敵も味方も、吹き飛ばしや向き変えをされたり、麻痺や眠りといった一部の状態異常にされると、スキルの発動が阻止される。
敵がチャージゲージ状態になったら、大抵は大技を仕掛けてくる合図なので、吹き飛ばしや向き変えを狙ったり、状態異常にして阻止したり、スキルが当たらないマスに避難したい。
チャージスキルの発動を阻止する(阻止される)と、専用の効果音と共に「CANSEL」という表示が出る。
なお、敵がフィールドの四隅に居て吹き飛ばしができない時でも、吹き飛ばし可能なスキルを当てて吹き飛ばしに成功すれば、敵は移動しないがチャージスキル発動を阻止でき、「CANSEL」表示が出る。
チャージ状態を阻止された場合、その直後に阻止されたキャラ(敵味方共通)にターンが回ってくるようになっている。
チャージスキルが出る時に、そのスキルの範囲内に標的が居ない場合、スキル自体は出るが空振りとなる。
よって、敵がチャージゲージ状態になったら、スキルの範囲外へ逃げれば敵の攻撃が空振りに終わる。
チャージスキルは『キャラクター自身』ではなく『キャラクターが居るマス』が狙われているだけで、チャージ中に目標マスの変更ができないということである。
(もちろん味方側が出すチャージスキルにも同じことが言える)
チャージスキルを阻止するより、空振りさせた方が有利な状況を作れることもある。
チャージスキルで「爆発」し、周囲にダメージを与えてから自滅するザコ敵がいるが(近未来編のRC2号を始めとする一部メカ敵や、中世編のバーンバルブ、SF編のポルカドットシリーズなど)、この時は自爆の範囲から離れて自滅させてしまう方がほとんどの場合楽だろう。ただし爆発後に火炎地形もできるため状況によるが。
現代編ラストボスのオディ・Oのチャージスキル「アクロDDO」は、スキルを使った後に使用者本人のステータスがダウンするため、「アクロDDO」を阻止するよりは、範囲外へ逃げられるなら逃げて空振りさせてステータスダウンを誘った方が有利。
味方キャラの場合、待機時間のあるスキルを選んだ時に行動ゲージが赤いチャージゲージに変わるので、待機時間ありのスキルだとわかりやすくなっている。
このように、行動ゲージの長さと色で、敵の行動順や何をしようとしているのかが推測できるようになっているのは、リメイク版における戦闘システムの一番大きな変更点であり、特徴でもある。
ゲーム中のTIPSにもあるが「効率的なアクションをすることで、敵を完封することも可能」なのである。
先に記した通り、敵は自分のターンが回ってきた時に、1マス移動か、向き変えをするか、スキルを出すかのいずれかしかできない。
よって、行動ゲージを見つつ、敵にターンが回る時に移動か向き変えだけをさせるよううまく誘導し続けると、敵に一切攻撃させず嵌めることができる。
敵を嵌める方法については戦闘テクニックでも詳しく記している。
チャージスキルのダメージ量は、スキルを選択した時ではなく、チャージが終了して実際にスキルを出す瞬間のステータスで計算されている(筆者調べ)。
スキル選択前にステータスアップ(バフ)を使っておいても、チャージ中に誰かにバフを使ってもらっても、ダメージ量が増えるようになっている。
パーティメンバーが複数の場合、チャージスキルのチャージ中のキャラに対し、他のキャラがバフ効果のあるスキルやアイテムを使うと戦闘の効率も良い。
逆に言えば、チャージ中に敵からデバフ効果のついた攻撃を食らってしまうと、チャージスキルの威力が下がってしまうということにもなるので注意。
SFC版では、敵側の技にタメ時間がついていることは少なかったが、リメイク版では威力の高い幾つかのスキルがチャージスキルに変更されている。
SFC版においては、主にボスが使用する威力の高い技を、行動異常や隠し状態異常の「首かため」を利用して、それらの技を連発させないように制御していた。
これら威力の高い技をリメイク版でチャージスキルに変更した例が幾つか見られる(例外も存在している)。
幕末編の宮本 武蔵の「奥義・心刀滅殺剣」、西部編のディオの「ガトリング射撃」、ザコ敵では中世編のナギーベアや最終編のグラングラスの「雪崩起こし」などが該当する。
リメイク版ではチャージスキルなので発生まで余裕があり、避けたり阻止することが可能となったのだが、連続で使ってくることはあるため注意が必要。上に記したが「チャージを阻止すると、その直後にそのキャラにターンが回る」仕様になっているため、阻止しても続けてチャージ状態に……というパターンはしばしば見られる。
敵がチャージスキルを使用することになったために、SFC版にはなかった現象も見られるようになっている。
例えば、最終編の強敵ザコ・イシュタールは、全体攻撃「エッシャー空間」がチャージスキルに変更された。
一方、「メビウスロンド」はSFC版と同じく、精/善/悪属性攻撃に対しての反撃として発動する。そして「メビウスロンド」には、「使用後に使用者が90度向き変えをする」効果も付いている。
チャージ中でも条件を満たせば、敵味方ともに、反撃スキルが出せる。
このため、イシュタールがチャージゲージになったら、わざと精/善/悪属性攻撃を当てて反撃で「メビウスロンド」を使わせることにより、イシュタールが自身でチャージ中に向き変えを行うので、チャージを中断するのである。
ただし、わざと反撃を出させるというデメリットがある上、「チャージスキルを使用する」かつ「使用後に使用者が向き変えや自身後退になる反撃スキルを所持している」という敵がほとんどいないので、敵のチャージスキルの効率的な中断方法として使える訳ではない。
また、味方側には「使用後に使用者が向き変えや自身後退になる反撃スキルを所持している」キャラがいないため、この現象は起こらない。
あくまでも筆者の検証によるので詳細は不明になるが、味方キャラの「ステイ」で増える時間は、味方キャラの素早さなどに関係はなく、敵と味方の数で変化するのではないか、と思われる。
チャージスキルの待機時間は「待機:短」「待機:中」「待機:長」の3種類になるが、味方が複数居る場合(以下はパーティ4人時での検証)、味方に「ステイ」で待機時間を消化させてみると、
のようである。
「待機:中」についてだが、同じ「待機:中」でも待機時間が異なるスキルが存在している可能性が高い。
アキラと高原の素早さを同じ値にして、アキラの「ホーリーイメージ」を開始した直後に高原の「大激怒岩盤割り」を開始すると、「大激怒岩盤割り」の方が早く出る。「大激怒岩盤割り」はステイ10回分、「ホーリーイメージ」はステイ15回分のようであり、この2キャラの素早さを変えてみても回数に変化はないようである。
筆者が調べてみたところ、
よって、実際にはチャージスキルの待機時間は4段階ある、と考えて良いのだろう。
なお、「他の味方が居る時、他の味方の行動ゲージの溜まり具合によって、敵の行動ゲージの溜まり方が変わってくる」こともあるようだ。時には「敵と味方とで時間の流れ方が違うのでは?」と思うような現象も見られる。
ちなみに敵の行動ゲージはだいたい、カラから満タンまでステイ10回分前後だが、味方の行動ゲージの溜まり具合や敵の数などで溜まるペースが変わるようである。
これらのゲージの溜まり方に、敵味方のステータス、特に素早さについてはほとんど関係がないと思われる。
また、敵味方一対一での戦いの時だと、チャージスキルの待機時間(というよりは、敵の行動ゲージの上昇量)も異なってくるようである。
例えば現代編のラストバトルでは、待機:中の「大激怒岩盤割り」を出す時、敵のオディ・Oの行動ゲージの上昇量が半分程度でスキルを出すことができてしまう。最終編における最後のタイマン勝負でも同様。
最終編ではやりこみとして主人公1人のみでベストエンドを見る方法があるが、主人公1人のみでピュアオディオに挑む時も、やはり待機:中のスキルを出す時、行動ゲージの上昇量が半分程度でスキルが出るため、敵の行動ゲージをきちんと見ていれば「キャンセラレイ」で邪魔される心配はほぼない。
味方キャラが複数の場合、戦闘開始時には陣形で決めた順(上→左→右→下)で行動する。
戦闘開始時の行動ゲージの溜まり具合も、上(1番目)>左(2番目)>右(3番目)>下(4番目)になっている。
基本的にこの順序が崩れることはないので(チャージスキルを使えば待機時間の関係でズレたりもするが)、行動ゲージを見つつ次の味方に何をさせていくか考えていけば良い。
複数の味方が居る場合は行動順について妙な現象が起こることもあるが、上に記した通り、大抵は「ステイ」を使って味方の多くのゲージを満タンにした時などに起こるようである。
それらは普通にプレイしている場合にはあまり遭遇することはないし、これといって役立つというほどでもないため、別ページに掲載した。
気になるなら見る程度で構わない。
敵の行動ゲージは、味方とは異なる特徴が見られることがある。
最終編で「次元 源左衛門×3」が出現。
おぼろ丸が中央の次元 源左衛門(3体のうちで一番行動ゲージが低い)に「忍法鎌イタチ」を当てる。倒しきれず(特防ダウンがついでに入っている)。
直後、陣形で2番目のポゴにターンが回ってきたが、攻撃された次元 源左衛門だけ、他2体よりも明らかに行動ゲージの伸びが良く、他2体の行動順を追い抜いてしまった。特防ダウンによる効果ではなさそうである(ステータスダウン等が発生しなくてもこの現象が起こることは確認している)。
この状況はザコ戦・ボス戦問わず起こることがあるが、どういう状況だと起きるかは不明。
以上のように、敵に攻撃をして倒せなかった後の敵の行動ゲージの増え方については単純ではないようであるが、そうでない場合、例えば味方キャラが移動中の敵の行動ゲージの増え方は一定のようであるから、『味方キャラが敵から攻撃をくらわずどのマスまで移動できるか』といった予測自体には影響しない(はず)。
リメイク版における戦闘中の移動や行動順の仕様は、SFC版とは別物になっている。
週刊ファミ通2022年7月21日発売号のスタッフインタビュー記事 によると、SFC版のロジックのままだと行動ゲージの表示が不可能に近いような仕様だった、とのこと。
その「SFC版のロジック」については、いわゆる「行動ポイント」の仕様を含めて、ZsnsK's F**kin' Site 様の解説が詳しいので参考にしていただきたい。難しくない程度の解説なら、SFC版攻略の戦闘関係 > ターンの説明を読めば、本作との仕様がかなり異なることがわかっていただけるかと思う。
SFC版では、
『味方ターンと敵ターンが交互にまわる』
『味方キャラひとりが技を出すと1ターン終了で、敵にターンが回る』
『通常、マス目の移動では約4歩、L・Rボタンによる方向転換では約8回で1ターン経過する』
などの説明が取扱説明書にもあったのだが、実際に本作の戦闘を行ってみると、この説明とは異なる挙動がよく見られることからも、SFC版とは仕様が変更になったことがわかる。
このページで敵の行動ゲージが妙な増え方をすることがある件を紹介したが、『味方ターンと敵ターンが交互にまわる』という仕様自体はなくなったものの、この現象を多少なりともリメイク版で再現しようとした結果なのかもしれない。
SFC版では、
『複数の敵がいる場合、敵ターンが回ってきた時、敵個体にそれぞれ設定された「順序ポイント」という内部数値が大きい順で行動する』
という仕様があり、様々な状況で「順序ポイント」の増減が発生するのであるが、その中には、敵がダメージを受けた時に「順序ポイント」が増える設定も存在していた。
つまり、SFC版の時点で、『攻撃された敵の行動順が早まる』という仕様があった。
本作における、「敵に攻撃するとその敵の行動ゲージが急激に上昇する」現象は、このSFC版の仕様を何らかの形で引き継いだ、ということなのかもしれない。
また、ザコ戦で最後に残った一体が、味方の攻撃の後に必ず割り込んで行動してくるなど、SFC版でよく見られた光景が再現されることもしばしばある。
また、『味方ターンと敵ターンが交互にまわる』のではなくなったため、敵の数が多い場合、状況によっては「複数の敵が連続して攻撃してくる」こともありえる。SFC版に慣れていると、敵の波状攻撃を受け、回復のタイミングを失いやられる、ということもあるため気をつけること。