基礎知識
戦闘関係
スキルの中には使用者や食らった相手の能力(ステータス)を増減させるものがある。俗に言う「バフ」「デバフ」である。
変化する能力は物攻、物防、特攻、特防、素早さ、命中、回避で、スキルによりどの能力に変化を起こすか、またその変化量は異なる。
能力を上昇させる場合、HP回復スキル(あるいは回復アイテム)に付随していることが多い。
「ガボラッチョ」や「修羅の印」といった吸収スキルの場合は、敵のステータスを減少させると、対応した自分のステータスを上げることができる(敵減少分=自分上昇分かどうかまでは不明)。
また、味方の能力値を増減するスキル・アイテムの場合、SFC版とは異なり、増加・減少は必ず起こる。このため、バフ可能なスキル・アイテムは頼りになる。
戦闘中、ステータスが変化した時には対応するアイコンが表示される。
どれだけ変化したか、具体的な数値自体は表示されないが、筆者が検討した結果、ステータスアップ(バフ)では元ステータスの1.3倍に上昇するようである。
時間経過(ターン経過)により能力増減は元に戻り、アイコン表示が消える。
おそらく、能力増減が起きているキャラにターンが回ってきたタイミングで増減が元に戻っていくようになっている。
詳細は下の能力増減(バフ&デバフ)の持続時間にて説明している。
TIPSによれば、重ねがけが可能(後述)。
リメイク版では、SFC版に比べ敵に対して状態異常やステータスダウンを起こしにくいため、確実に発生するステータスアップ(バフ)で味方を強化することが重要となってくる。
また、味方のステータスが下げられてしまった場合、ザコ戦ならともかく、ボス戦であったらできる限りステータスアップさせて回復してやりたい。命中を下げられた時は明らかに敵に攻撃を当てにくくなるなど、体感としてもステータスを下げられてしまったことがわかるだろう。
ステータスアップ(バフ)が確実に発生するようになった結果、幕末編で入手できる「印籠」は、誰でも回数無限で使用可能、1~3マス離れた位置の他の味方にも使用でき、HPを440程度大幅回復、更に全ステータスが必ずアップするという、とんでもなく便利なアイテムになった。SFC版の時点でも便利アイテムであったが、リメイク版においては、「最終編へ持ち込むと、戦闘の難易度が劇的に下がる」と言っても過言ではない。
SFC版での仕様では、現代編で高原が「気合い溜め」を使っても、ステータス上昇分はすぐさま元に戻ってしまったのだが、リメイク版ではきちんと能力が上昇するし、敵からステータスダウンするスキルを食らった時にステータスダウンを回復可能。
SFC版で猛威を振るった、ステータスをゼロまで落とすデバフ効果付きのスキルについては、リメイク版でどの程度まで落とすことができるのかはよくわからない。
ステータスダウンにできる確率、及び、ステータスダウンさせたとしても状態異常の成功率がおそらくかなり引き下げられたことから、「状態異常の発生率を上げるためにまずステータスダウンさせる」という行動自体があまり意味がない(成功率が低いため、SFC版より確実性に欠ける)。
ただし、ステータスダウン自体に意味がなくなったという訳ではなく、「通打」や「ホーリーイメージ」でステータスダウンさせると、ダメージ量が明らかに増えたり(乱数や状況にもよるだろうが、同じスキルで攻撃しても、敵をステータスダウンさせた後にダメージ量が2倍近くまで上がることすらある)、多段ヒットのスキルの当たる数が増えたり、ラストボスであっても状態異常や行動異常がガンガン入るようになったりと恩恵は大きい。
また、状態異常は敵によって完全無効化されることもあるが、ステータスダウンを無効化できる敵はおそらく存在せず、ボス敵やラストボスにすら通用するというのも重要である。
以下、本作のステータス増減については、具体的な増減の数値がゲーム画面に表示されないため推測も含まれることに留意していただきたい。
マークの意味は以下の通り。
マークだけではなかなか覚えにくいが、バトル中は⊖/タッチパッドボタンのヘルプでどのマークが何なのか確認可能。
とりあえず青なら上昇(バフ)、赤なら減少(デバフ)。
戦闘中は敵味方の能力増減状態をいつでも確認できる。
上スクリーンショットのように、敵味方の行動ゲージ下の小さな「■」や「■」で、現在何らかのバフ・デバフがかかっている、ということがわかる。
詳細な状態は、画面右下に順番が回ってきたキャラクターのHP横、敵にカーソルが合っている時は左下のHP横にバフ&デバフのマークが表示される。
また、味方の場合は、戦闘中ならいつでも/ボタンを押すと以下のように状況が一覧表示される。
ステータス上昇の場合は変化量は1段階のみだが、ステータス下降については3段階ある。
たとえば物攻であったら、
物攻上昇
物攻減少(小)
物攻減少(中)
物攻減少(大)
このようにアイコン色と、左上についている矢印の向き・数が変わる。
TIPSにある「重ねがけ可能」の意味は、減少(小)に減少(小)を重ねがけして減少(中)や減少(大)にできる、というような意味合いのようである。
つまり、
上昇 ⇄ 通常状態 ⇄ 減少(小) ⇄ 減少(中) ⇄ 減少(大)
の間をバフとデバフで行き来する、ということのようである。また時間経過で通常状態に戻っていく。
具体的な上昇・減少値は不明であるが、一定数値だけ増えたり減ったりするのではなく、元の数値が何倍かに増減しているようである。
また、物攻・物防・特攻・特防・素早さは、レベルアップにて99まで、更に装備補正で150まで上げることが可能であるが、戦闘中にステータス上昇(バフ状態)にすると、150以上の数値になるようである(具体的な数値や上限は不明)。
以上は実際のダメージ量からの推測になる。
詳細は不明とはいえ、表示そのものは目安としては充分役立つので、ステータスダウンが起きた敵を優先して攻撃したり、ステータスダウンが起きた味方は回復してやるか、ターンが回ってきてもパスして時間経過での回復を待つなど、臨機応変に対応したい。
能力増減は時間経過で通常状態へと戻っていくが、どれくらいで元へ戻るのか。
筆者が調べてみた結果、移動や向き変えをしない場合は、どのキャラ・敵も共通して
「バフは能力増状態で3回そのキャラにターンが回る直前」
まで維持される。
また、バフを重ねがけした時、ステータス自体はバフ1回分しか上がらないのだが、最長で「能力増減した状態で5回そのキャラにターンが回る直前」まで持続時間を伸ばすことができる。
(実際には、重ねがけすると、「最初にかけたバフ→次にかけたバフ」と自動で延長してくれるような仕様になっている。例えばアイテム「印籠」の後にキューブの「アップグレード」をかけると、最初は「印籠」の効果がターン2回分、続いて「アップグレード」の効果がターン2回分続くようになっているのが、バフの表示からわかる)
下図も参照。
要するに、アイテムやスキルで1回ステータスアップしたら、2回はステータスアップ状態で行動可能ということである。
スキルによって持続時間が異なるということはなく、また、キャラクターのステータスにも関係しないようである。
また、ターンが回ってきた時にパスしようが、チャージスキルを使い始めようが、上の法則は変わらない。
これはあくまでも筆者が調査した結果なので、例外もあるかもしれない。
また、能力増減状態にあるキャラが、一定の回数、移動や向き変えをした時にも解除される(どの程度で解除になるかは、要検証)。
ただし、能力増減状態にあるキャラが居る時に、他の味方キャラがひたすら移動や向き変えをし続けた時には、能力増減状態が解除されない。
おそらくだが、「能力増減状態にある味方キャラの行動ゲージが最大に達すると、自ターンが来るまで時間経過せず、能力増減状態のままになる」ような処理が行われているのだと思われる。
能力増減状態のみならず、状態異常の継続時間も似たような仕様があり、行動ゲージの仕様とも絡んでいるようだが、詳細は良くわからない。
デバフについては、たとえばポゴの「ドデゲスデン」を使って物攻↓(大)・物防↓(大)・命中↓(大)・回避↓(大)状態になると、
といった変動が起こる。
また、ポゴの「ブンブン」を毎回かけ続けると、
……といった謎の挙動がある。
文字ではわかりにくいと思うので図にしておく。
図にしても非常にわかりにくいが、要するに、減少時は「自ターンが回ってきた時に回復する」仕様なので、コマンド入力時だけ元に戻っているようである。
おそらく減少(小)・(中)・(大)でステータスの下げ幅(下げ率?)が異なり、復元時に何らかのズレが生じて、上のようなややこしい現象が起きるのだろうと思われるが詳細は不明。
SFC版では、敵にステータスダウンの効果付きのスキルを使った場合、ステータスダウンが発生するかどうかは「敵のレベル」のみに依存しており、味方のステータスをいくら上げても確率を変動させることはできない仕様になっていた。
だがリメイク版では、おそらく味方のステータスにも発生確率が依存している。
「ホーリーイメージ」については、使用キャラの「特攻」を上げれば発生確率を上げることができるし、「毒霧」の「回避ダウン(大)」は「素早さ」「特攻」依存である可能性がある。
「可能性」と書いたのは、実際に検証してみても、乱数でのブレが見られるので、依存ステータスがあるかどうか非常にわかりにくいケースもあるからである。
「毒霧」を、同じ敵に同じ向きからひたすら当てるという検証を行ってみたところ、「5回連続で回避ダウン発生」の後に「10回連続で回避ダウン発生せず」などということも起きた(結果として50回中18回、回避ダウン発生)。
コンピュータゲームにおける疑似乱数というのはそういうものだと考えていただければ幸いである。
筆者による検証は▶戦闘システムの調査で公開しているので参考にしていただきたい。
確率とは別の、「ステータスダウン自体を完全防御できるかどうか」については敵味方ともに不明であるが、筆者が確認した限り、味方でもボスでもザコ敵でも一定の確率でステータスダウンが効くようにはなっているようである。
状態異常の場合は敵味方とも完全防御する設定がなされていることがあったり、味方なら装備品で完全に防ぐこともできるが、ステータスダウンはラストボスにすら一定確率で入るため、ボス戦で活用すると有利に戦うこともできる。
高原の「通打」は全ステータスダウン(大)の効果がついている上、高原のHPが高いことからオトリ役に適しているため、最終編にてボスに密着してオトリになりつつ「通打」でひたすら叩く作戦は非常に有効。
最初に「味方の能力値を増減するスキル・アイテムの場合、SFC版とは異なり、増加・減少は必ず起こる」と書いたが、「減少が起きていないように見える」ことがあるようである。
というのは、例えば「ブンブン」で素早さ減少(小)の時、通常状態から「ブンブン」でポゴの素早さが減少(小)になった後、次のポゴのターンが回ると既に減少(小)が回復している、ということが起こるようである。つまり減少(小)状態は、「ブンブンを使ってからポゴにターンが回ってくるまで」の1ターン分で、その間に他の味方のターンが回ってきた時には、ポゴには素早さ減少(小)が表示されているが、味方がポゴ1人しか居ない場合は減少(小)があっという間に回復しているように見える、ということらしい。
いずれにせよ、減少が起きるスキルである、ポゴの「ブンブン」や「ドデゲスデン」、サモの「ちんじゃおろーす」などを使う場合は、ステータスアップが可能なスキル・回復アイテムを併用すると良い。
幕末編の無限回復アイテム「印籠」や、中世編・最終編で無限回収可能な「治り草」は、回復アイテム兼ステータスアップが可能な上、手軽に使えるという利点がある。
特にポゴの「ドデゲスデン」は威力が高いので、他の味方にステータスアップをしてもらいつつ「ドデゲスデン」でひたすら敵を叩くという戦法は非常に有効。最終編ではザコからボス戦まで役立つテクニックなので覚えておくと良い。
一方で敵も、「自身のステータスがダウンするスキル」を使うと確実にステータスダウンしてくれる。
最終編隠しボスのヘッドプラッカーは「ウェザンブレード」というスキルで攻撃してくるが、このスキルを使うとヘッドプラッカーがステータスダウンするので、その隙に攻撃するのがSFC版でもリメイク版でもセオリーとなっている。
ただしSFC版ではステータスダウンする確率が非常に低く、ステータスダウンするまで何度も「ウェザンブレード」を食らいながら耐える必要があったが、リメイク版では必ずステータスダウンする(その代わりに「ウェザンブレード」の威力がSFC版よりも上がっているが)。
チャージスキルのダメージ量は、スキルを選択した時ではなく、チャージが終了して実際にスキルを出す瞬間のステータスで計算されている(筆者調べ。▶戦闘システムの調査 > チャージスキルとバフのタイミングを参照)。
スキル選択前にステータスアップ(バフ)を使っておいても、チャージ中に誰かにバフを使ってもらっても、ダメージ量が増えるようになっている。
パーティメンバーが複数の場合、チャージスキルのチャージ中のキャラに対し、他のキャラがバフ効果のあるスキルやアイテムを使うと戦闘の効率も良い。
だがリメイク版では、ステータスアップ中の2回の行動で、同じ敵に同じスキルを出したとしても、ダメージ量に有意な差がほぼ見られないため、「ステータスアップのアイコンが出ている最中は、ステータスは変化しない」仕様になっているようであるが、実際のところはよくわからない。
ただ、ステータスアップ/ダウンが起きた後、そのキャラにターンが回ってくると、「通常状態に戻っていく」処理が入るようなので、例えば、バフを自身に使う→自身にターンが回る、の時には少しバフの効果が落ちている可能性がある。要検証だが検証方法がない(チャージスキルのチャージが終わる寸前でバフを他キャラに使ってもらう、などの方法なら少しは効果が見られるだろうか)。