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素早さの検証

本作の「素早さ」は、ゲーム中ヘルプで「素早さを活かしたスキルのダメージや行動の速さに影響」と説明がなされている。
「素早さを活かしたスキルのダメージ」に影響することは、既にダメージ量の検証で証明した通りである。
では、「行動の速さ」とはいったい何だろうか?

まず、SFC版における「速」の値の役割について説明しておく。
SFC版でも、「速」に依存した技のダメージ量計算に関わっている他に、「敵が行動するまでに味方が移動可能なマス目の数」にも関わっていた。
詳細は、SFC版の戦闘システムを解説しているZsnsK's F**kin' Site new window様の説明を御覧いただきたい。
簡単に書けば「基本的に、味方ターンで移動可能なマス目は4マス」「速の値が高い味方ほど、移動できるマス目が増える(5以上になる)」。

ということから、リメイク版においても、「素早さを上げると、敵の行動ゲージが満タンになるまでの間に移動可能なマス目が増える」ということになるのだろうか?
と、筆者も最初は考えていた。
だが実際にプレイして、素早さが上がるアクセサリーが多数入手可能な最終編で素早さを150まで上げてみても、「行動ゲージの上昇量が増えたり減ったりしていない気がする……」と思い始めた。

そこで実際に検証してみる。
キューブは素の状態の素早さが18であり、最終編で素早さの値を装備で調節しやすいので、キューブの素早さを変えながら検証してみることにする。
検証方法は以下の通り。

敵は鍵のダンジョンの影。キューブにターンが回った状態でステイして、影に一度攻撃させる。
キューブの行動ゲージが満タン、影の行動ゲージが0の状態になる。
この状態でキューブを移動させ、影が行動してくるまでに何マス移動できるかを測定する。回数は10回。

キューブにはまず「MKバッヂ」を装備してもらい、素早さを20にした(単純に、ちょうどキリの良い値にしたかったというだけである)。
その上で、アクセサリー「月ウサギの足」「コーラのビン」で素早さを調整しながら、素早さ20、40、60、80、100の5パターンで歩数測定を行った。
結果は以下の通りである。

素早さ20406080100
歩数77767
77776
77777
77777
77787
77777
67776
76776
87777
77777

やはり、素早さを上げても、移動できるマス目の数が増えることはなかった。
だいたい平均で7マス、どういう状況かわからないが時々±1マスで固定である。
まさか100以上でないと有意な差はないというのか。
そこでキャラをおぼろ丸に変更して、以下のように素早さを変えてみたが……

素早さ9915099+印籠150+印籠
歩数7677
7767
7778
6777
6777
6767
7677
7777
7767
7777

変わらない。平均で7マス、時々±1マスである。

ということでここまでの結論は「味方の素早さを変えても、敵の行動ゲージの増え方に変化は起きず、味方が移動できるマス目が増減することもない」。

そもそも本作の行動ゲージの仕様については不明瞭な点もあるので(戦闘関係の知識 > 行動ゲージ内の、複数の味方が居る時の行動ゲージ・行動順について以下を参照)、検証方法自体これで良いのか、といった疑問も残るのだが……
まだまだ検討の余地はありそうだが、とにかく、今回の検証は以上である。



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