基礎知識
戦闘関係
前ページの続き。
ここからは改めて、リメイク版における、中世編・最終編のランダムエンカウント率を調査していく。
リメイク版におけるランダムエンカウントの仕様は、SFC版を参考にしている可能性もあるため、まず、SFC版のランダムエンカウント率の仕様について紹介する。
SFC版のランダムエンカウント率に関する仕様や詳細なデータは、世界の合言葉は森部 様の「ランダムエンカ」内にあるので、詳しくはそちらをお読みいただきたい。
ざっとまとめると、エリア毎に設定された「危険度」という値が歩けば歩くほど増え(危険度合計値)、「危険度」によってランダムエンカウント率が計算される。
エンカウント率の計算に関わる要素は「エリア毎の危険度」と「歩数」だけである。移動速度(歩行かダッシュか)、シナリオの進行度合い、敵味方キャラクターのステータスなどは関わらない(ただし、中世編のみ、中盤の魔王撃破後からルクレチア城脱出まで、全域でエンカウント率が0になる)。
また、「危険度合計値」が32以上の時にランダムエンカウントが起こり、「危険度合計値」が160以上に達すると必ずエンカウントが起こる。
「危険度合計値」は敵とエンカウントすると0にリセット。
エンカウントが発生するエリア同士をまたぐ場合、「危険度合計値」は引き継ぎになる。
また、セーブしたデータをロードすると「危険度合計値」もリセット。
このため、「セーブとロードを繰り返してエンカウントを避け続ける」ことも一応は可能である。
つまり「危険度合計値」が32になる前にセーブしてリセット、セーブデータをロード、を繰り返せば、一切ランダムエンカウントを起こさずに移動ができることになる。ただしSFC版でもザコ戦では必ず逃げられるので、実用的かというと微妙なところである。最終編で100回逃げると出現するデスプロフェット対策に使える程度だろう。
要するに「移動したマスの数が増えれば増えるほどエンカウント率は上がる」し、マップ毎にその上昇率は変化する。
また、エンカウントしない最低限の歩数と、必ずエンカウントする歩数も設定されている(ただしマップ毎に変化する)。
もうひとつのポイントは、「エンカウント率が0のエリアを通過した時に、危険度合計値がリセットされて0に戻るエリアと、リセットされず継続になるエリアがある」ことである。
例えば、ルクレチア城は城内だとエンカウントが起こり、広場や城下町ではエンカウントが起こらないが、広場や城下町では「危険度が増加しない」だけで、「危険度合計値」が0に戻る訳ではない。
以上がSFC版の大雑把な説明である。
リメイク版でも、エリアによりエンカウント率が異なるのはほぼ間違いない。
プレイ済みの方も、「最終編では、城内や森よりも、ダンジョンや魔王山の方が明らかにエンカウント率が高い」ように感じているのではないかと思う。
SFC版と似たような傾向があるのだろう、と思われる。
また、経験上、エンカウントが起こるエリアにて、「移動距離」により何かしらの値が上昇していることと、SFC版とは異なり、この何かしらの値がセーブ&ロードでリセットされることがない、ということは多分確実だと思われる。
というのは、ランダムエンカウントが起こる場所でセーブし、そのデータをロードしてほんの1秒も移動していないのに敵が出現した、という経験が何度かあるからである。しかもそれは、エンカウント率がかなり低いと思われる、最終編ルクレチア城内でも起きた。
(つまりリメイク版ではおそらく、SFC版では可能だった、セーブ&ロードの繰り返しでエンカウントせず移動し続けることは多分できない)
また、エリアをまたいでも危険度合計値がリセットされず継続される仕様も、おそらくは残っている。こちらについても、「マップ切り替え直後ほんの1~2秒で敵とエンカウントする」ことを経験しているので間違いないが、どこからどこへの移動でリセットされず継続かどうかまでは、詳しく調査しなければわからない。
おそらくではあるが、この「何かしらの値」は敵とエンカウントすればSFC版と同じく0に戻る「危険度合計値」のようなものなのだろう。
SFC版とは異なり、マップが3Dのためマップ上での「マス目」の概念がないこと、前ページの通りに「上下方向の移動と、左右方向の移動とで、ランダムエンカウント率が明らかに異なる」現象もあることから、各エリア毎のエンカウント率を比較する場合、
PS4版でPS4本体の録画機能を使い、上に注意しながらエンカウント→逃げる→移動→エンカウント……をひたすら繰り返したプレイを動画撮影して、その動画をパソコンへ移動。
「LosslessCut 」という動画の切り出しを行えるツールにて、1フレーム毎のコマ送りなど駆使しつつ、「操作キャラが戦闘終了後マップで動けるようになってから、エンカウント時の演出で操作を受け付けなくなるまで」の時間を、動画切り出しの要領で記録していった。
動画は29.97fpsで録画されているので(PS4本体の録画機能の仕様)、1フレームがだいたい1/30秒程度の長さである。
つまりコマ送りの最小単位は約1/30秒であり、この方法での時間計測にはその程度の誤差があるだろう……しかも人力でキャラを移動している以上、信頼できる数字は、秒が単位だと小数点第一位くらいまで、という点をご了承いただきたい。
今回の目的は、エンカウント率の詳細な仕様を求めることではない(それはプレイヤーには実質不可能)。各地のエンカウント率の比較くらいならできるだろう、が目標である。
とりあえず、各エリアで50回、エンカウントまでの時間を記録した結果を紹介していく。
試行回数50回では最大値・最小値を引けるとは限らないため、今回の結果のみで重視するべき箇所は「エンカウントまでの平均時間」であろう。
問題は「エリア毎に設定された危険度」が、SFC版だとそれなりに細かく分かれているという点である。
例えば、SFC版では最終編の「鍵のダンジョン」は、入ってすぐのフロアと、それより奥のフロアとでは、エンカウント率が異なる。
それでも同じマップ内で統一されているなら問題はさほどないのだが、ルクレチアの森では、「草の色味が濃い所と、それ以外と、花や木の実跡」とでエンカウント率が異なる。
今回は、以下のように測定場所を選んでみた。
SFC版では、ルクレチアの森だけでも3段階のエンカウント率の区分けがある。
リメイク版では「ヨシュアの実」を拾った後、その上に移動できない(木の実の跡は障害物になっている)ので、とりあえず除外。
また、道っぽい部分は草ではなく土のような見た目になっている。
今回は、「ファミリオの村を出てすぐの道っぽい部分」と、「魔王山へ向かう道の途中の森の中(ヨシュアの実がひとつだけ落ちている脇道)」の2ヶ所をひたすら左右移動してみることにした。
下スクリーンショットを参照。
SFC版では、
の、4パターンがあり、エンカウント率はA<B=C<Dとなっている。
今回は、入口側から山頂へ向かう順番で、
の6ヶ所についてそれぞれ検証した。
なお、4. の部屋は以下スクリーンショットの場所である。
鍵のダンジョンは、入ってすぐのフロアと、それ以降の2ヶ所で分ける。
他ダンジョン等は「左右移動がしやすい場所」での計測で統一してみることにした。
リメイク版では、魔王山以外、中世編と最終編で地名が変更されるが、以下ではややこしくなるため、だいたい中世編の地名で統一している。
測定については、中世編はラストバトル前のデータを使用、最終編は「心のダンジョン」のみアキラ主人公で開始後すぐの状態、他は高原主人公でのベストエンドのクリアデータをロードしてから行った。
SFC版ではシナリオの進行度合いによるエンカウント率の変動はない。
左右方向移動のみでのエンカウントまでの秒数をまとめた一覧は以下の通り。サンプル数は各50。
また、全データはlal_random_encounter - Googleスプレッドシート に掲載している。
場所 | エンカウントまでの時間(単位:秒) | |||||
---|---|---|---|---|---|---|
中世編 | 最終編 | |||||
平均 | 最大 | 最小 | 平均 | 最大 | 最小 | |
ルクレチアの森・道 | 14.6 | 21.7 | 9.7 | 23.8 | 31.9 | 15.4 |
ルクレチアの森・木の中 | 15.2 | 21.7 | 9.6 | 22.6 | 31.6 | 15.1 |
勇者の山(雪山) | 14.8 | 21.3 | 9.6 | 22.3 | 32.7 | 15.3 |
魔王山・1フロア目 | 15.0 | 21.2 | 9.6 | 14.3 | 21.4 | 9.6 |
魔王山・2フロア目 | 14.7 | 23.1 | 9.6 | 14.6 | 23.0 | 9.6 |
魔王山・3フロア目 | 14.6 | 23.1 | 9.6 | 14.6 | 21.4 | 9.6 |
魔王山・小部屋1 | 14.9 | 23.3 | 9.7 | 15.3 | 21.3 | 9.6 |
魔王山・小部屋2 | 14.9 | 21.5 | 9.7 | 14.6 | 23.1 | 9.6 |
魔王山・4フロア目 | 14.6 | 21.4 | 9.6 | 15.1 | 19.6 | 9.6 |
ルクレチア城内 | 22.7 | 34.6 | 15.3 | |||
鍵のダンジョン・入口 | 14.5 | 23.1 | 9.6 | |||
鍵のダンジョン・奥 | 15.0 | 23.5 | 9.6 | |||
心のダンジョン | 14.6 | 23.1 | 9.6 | |||
本能のダンジョン | 14.8 | 23.1 | 9.6 | |||
力のダンジョン | 9.7 | 13.6 | 5.8 |
まずここまで結果を出したところで一番驚いたのは、最終編についてはSFC版と似たような傾向があるのに、中世編ではどこで測定してもエンカウント率の変化が見られない、ということである。
まさかとは思ったのだが、念の為、中世編については魔王戦の前(4人パーティになり魔王山に入れるようになったタイミング)でも以下4ヶ所について追加で計測を行った。
もしかするとリメイク版では、シナリオ進行によりエンカウント率が変動するのかもしれないと考えたからである。もしそうだとしたら、魔王戦前後である可能性が高い。
中世編(魔王戦前) | |||
---|---|---|---|
場所 | エンカウントまでの時間(単位:秒) | ||
平均 | 最大 | 最小 | |
ルクレチアの森・木の中 | 14.7 | 23.2 | 9.6 |
勇者の山 | 14.2 | 19.4 | 9.6 |
魔王山・1フロア目 | 15.0 | 21.3 | 9.6 |
魔王山・4フロア目 | 14.6 | 21.5 | 9.6 |
以上の通り、魔王戦前でも、中世編のエンカウント率は変化しなかった。
つまり、リメイク版においては、SFC版とは異なり、中世編のランダムエンカウント率はいつでもどこでも同じである。
ここまでをまとめると、以下のようになる。
この先で、もう少し詳しく結果を考察・解説していく。
今回の結果で意外だったのはやはり、中世編では一切エンカウント率が変わらないということだろう。
なんとなく、魔王山が一番エンカウント率が高い気がしていたが、実はそんなことはなかったようだ。
SFC版での設定からそう思い込んでいただけかもしれない。
とはいえ、最終編ではリメイク版においても各地でエンカウント率に差があり、体感ともだいたい一致していた。
そして、最終編では中世編よりもエンカウント率が下がる場所と、上がる場所が存在している、ということになる。
中世編でも「SFC版と比べたらかなりエンカウント率が下がった」と感じるくらいなのに、最終編で更に低い場所が存在しているのである。
最終編においてエンカウント率が最も低い3ヶ所(森・雪山・城内)だが、
ということから、エンカウント率もかなり引き下げることにより難易度調整をしたり、移動しやすいよう配慮したのかもしれない。あくまでも筆者の個人的な推測であるが。
一方で、レベル上げや、デスプロフェットとエンカウントするために100回逃げるため、SFC版でもエンカウント率の高い「力のダンジョン」の仕様はそのまま残してある、ということになるのだろうか(その「力のダンジョン」のエンカウント率も、SFC版よりかなり引き下げられている)。
また、場所によりエンカウント率が細分化されていたSFC版と比較すると、リメイク版はかなりシンプルにエンカウント率が設定されていることもわかった。
魔王山は、中世編・最終編ともに、内部の階層や部屋でエンカウント率が変わる場所があったが、リメイク版ではどこでも同じである。
鍵のダンジョンについても、入口フロアとそれ以降での変動は見られない。
ルクレチアの森でも、道部分と森の中とでエンカウント率が変わることはなかった。
もっとも、森については、リメイク版の3Dマップだと、SFC版のように1マス毎にはっきりと区分けがしにくい(更に、プレイヤーが道の部分だけを選んで移動をしにくい)ことも、エンカウント率の変動がない理由のひとつかもしれない。
面倒かもしれないが、一度、lal_random_encounter - Googleスプレッドシート を御覧いただきたい。
明らかにある程度の傾向が見えてくる。
どの場所のデータでもそうなのだが、「似たような数字が並んでいる」ようだ。
例として、最終編ルクレチア城の50回分のデータを、昇順に並べ替えて以下に掲載する。
No. | エンカウント までの秒数 |
---|---|
1 | 15.3 |
2 | 15.3 |
3 | 15.4 |
4 | 15.4 |
5 | 15.6 |
6 | 17.3 |
7 | 17.3 |
8 | 17.3 |
9 | 17.3 |
10 | 17.4 |
11 | 17.4 |
12 | 17.4 |
13 | 17.4 |
14 | 17.4 |
15 | 17.6 |
16 | 19.3 |
17 | 21.1 |
18 | 21.2 |
19 | 21.2 |
20 | 21.2 |
21 | 21.3 |
22 | 23.0 |
23 | 23.0 |
24 | 23.1 |
25 | 23.1 |
No. | エンカウント までの秒数 |
---|---|
26 | 23.1 |
27 | 23.1 |
28 | 23.2 |
29 | 23.2 |
30 | 23.2 |
31 | 23.3 |
32 | 23.3 |
33 | 25.0 |
34 | 25.0 |
35 | 25.1 |
36 | 25.1 |
37 | 25.2 |
38 | 26.9 |
39 | 27.0 |
40 | 27.0 |
41 | 27.0 |
42 | 28.7 |
43 | 28.8 |
44 | 28.8 |
45 | 28.8 |
46 | 28.9 |
47 | 30.6 |
48 | 30.9 |
49 | 32.6 |
50 | 34.6 |
上では文字色で分けてみたが、15秒台が5回分の次は17秒台が10回分、「19.3」、次は21秒台が5回……
と、だいたい2秒弱(1.9秒前後)くらいの増加を繰り返す数字ばかりが並んでいる。
なぜ、2秒間隔の数字ばかりなのだろう?
16秒や18秒など、間の秒数が抜けている理由は何だろうか。
あくまでも筆者の推測だが、最終編ルクレチア城では、左右移動の場合、エンカウントしない最小の秒数が15秒くらいであり、そこから2秒くらいの間隔で毎回「エンカウントするかどうかの判定」が入っているため、2秒くらいの間隔が開いたデータが記録されたのだろう。
参考までに1秒(60フレーム)での横方向移動距離をルクレチア城のマップで示しておく。
横幅で言えば、画面で見える範囲をだいたい3秒で横切っている。
画面の2/3幅くらいを走る度にエンカウント判定が入っている、というような感じなのだろう。
エンカウントの判定間隔は思っていたより広いのだな、と思った方も多いのではないだろうか。
実際、SFC版では1歩毎にエンカウント判定をしていたため、それに比べればかなり判定の間隔は開いていることになる。
基本的にロードが早く快適にプレイできる本作だが、エンカウントの判定間隔もそこそこ開けることで処理を軽くする工夫をしているのかもしれない。あくまでも筆者の想像でしかないが。
この「2秒弱の間隔」は、左右移動ならどこでも共通のようだ。
エンカウント率の高い「力のダンジョン」であっても、判定はほぼ2秒弱になっている(ただし、上下移動だと1秒程度で判定が入っているようである。移動距離で判定が入っているため?)。
そして、
最小値がほぼぴったり合うエリアが複数存在している。
この値はおそらく、各エリアでの「最低限保障されたエンカウントしない秒数」であろう。
そしてこの後に、2秒弱間隔で「エンカウントするかどうかの判定」が入る。最小値が同一のエリアなら、「エンカウントするかどうかの判定確率」も同一かどうかまでは、今回の結果からはわからないが、平均値を見る限りではさほどの差はないように思える。
ただ、サンプル数50では、最大値が出せていないかもしれないし、実際に最大値は各所でブレている。
今回の結果だけでは、リメイク版において「必ずエンカウントが発生する最大の秒数」が存在しているか、存在するとしたらそれは何秒なのかはわからないが、少なくとも最小値の2倍強くらいまでは移動可能な秒数として設定されているようだ。
そして力のダンジョンだけは最小値が5.8秒と圧倒的に小さいことから、力のダンジョンのみ突出してエンカウント率が高い、と考えて良いだろう。
2秒弱間隔で「エンカウントするかどうかの判定」が入るようだ、ということがわかったが、ではその判定時に実際にエンカウントが発生する確率はどれくらいなのだろうか。
若干乱暴ではあるが、中世編全エリア・最終編の心・鍵・本能のダンジョン・魔王山はすべてエンカウント率が同率であると仮定して、2秒ごとの「エンカウントするかどうかの判定」がどれくらいの回数で出現するかを計算してみた。
試行回数は中世編全エリア(合計試行回数650回)、最終編魔王山(試行回数300回)、心・鍵・本能のダンジョン(合計試行回数200回)なので、合計で1150回分のデータになる。
判定回数 | エンカウント までの秒数 | 回数 | 確率 |
---|---|---|---|
1回目 | 9.5秒前後 | 145 | 0.126 |
2回目 | 11秒前後 | 137 | 0.119 |
3回目 | 13秒前後 | 300 | 0.261 |
4回目 | 15秒前後 | 193 | 0.168 |
5回目 | 17秒前後 | 240 | 0.209 |
6回目 | 19秒前後 | 95 | 0.083 |
7回目 | 21秒前後 | 29 | 0.025 |
8回目 | 23秒前後 | 11 | 0.010 |
最小距離でエンカウントする確率は約12.6%という結果である。
1/8=0.125なので、12%でも12.5%でも、そこそこキリの良い値であり、プログラムとしてもあり得そうな値である。
ただし、その後も「2秒ごとに約12.6%の確率でエンカウント」ではない。
2回目の判定(11秒前後)までなら12%程度(0.88*0.12=0.1056)でもあり得るのだが、3回目の判定(13秒前後)で確率が一気に上がり、一番頻度が高くなっている。
しかもその後は、4回目の判定(15秒前後)で一度確率が落ちて、5回目の判定(17秒前後)で再び確率が上がり、その後は激減していく。
この結果だけで、確率をどう判定しているのかを推測するのは難しいが、
つまり2回ごとに確率が+24%と仮定して各確率を計算すると、
判定回数 | 計算式 | 確率 |
---|---|---|
1回目 | 0.12 | 0.12 |
2回目 | (1-0.12)*0.12 | 0.1056 |
3回目 | (1-0.12)^2*0.36 | 0.278784 |
4回目 | (1-0.12)^2*(1-0.36)*0.36 | 0.17842176 |
5回目 | (1-0.12)^2*(1-0.36)^2*0.60 | 0.190316544 |
6回目 | (1-0.12)^2*(1-0.36)^2*(1-0.60)*0.60 | 0.0761266176 |
7回目 | (1-0.12)^2*(1-0.36)^2*(1-0.60)^2*0.84 | 0.042630905856 |
8回目 | (1-0.12)^2*(1-0.36)^2*(1-0.60)^2*(1-0.84)*0.84 | 0.00511570870272 |
……なんとなくそれっぽい気がしなくもない、4回目の判定で一度確率が下がることの説明もできそうな結果が出せる。
1回目から8回目までの確率をすべて足すと、約0.996995とほぼ100%に近い値なので、「ほぼ確実に8回目の判定までにエンカウントが発生する」と思って良い。
実際、今回の1150回分のデータで、23秒台より上の値は存在していない。つまり最大で8回目の判定でエンカウントしている。
ということで、おそらくだが、エンカウント判定は最小距離移動後から最低8回入り、8回(または9回?)まで判定したらエンカウント確定、と考えて良いのではないだろうか。
これはあくまでも中世編や最終編ダンジョン等の判定回数である。
先に記した通りに、最終編ルクレチア城だと判定が最大11回入っている。
一方、力のダンジョンだと判定は最大5回である。
ルクレチア城や力のダンジョンは試行回数が少ないため、判定回数は確定ではないのだが、エンカウント率により、判定時の確率と最大判定回数が変化すると思われる。
今回の調査は、ここまでとする。
SFC版の魔王山のように、「同一の地名の中に、複数のエンカウント率が存在している」場所は見つからなかったが、すべてのダンジョンの階層毎のエンカウント率を計測した訳ではないので、大雑把な傾向が掴めた程度と思っていただきたい。
以上より、中世編・最終編でレベル上げなどのために敵とエンカウントしたい場合は、左右移動よりも上下移動の方がエンカウント率が高くなる。
また、最終編でデスプロフェットとエンカウントするため100回逃げるのなら、力のダンジョンでひたすら上下移動し続けるとエンカウントの効率が良い、ということになる。
なお、次にはおまけとして、「上下・左右移動での移動距離の違い」を掲載している。